マスク、消毒液の「超品薄」を示す実売値の驚愕 旺盛な需要を満たすほど供給が追いついてない

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<1>ハンドソープ

<2>殺菌消毒(アルコール消毒等)商品

<3>マスク

リアル店舗で過剰な値上げは見られない

結果から言えば、リアル店舗での過剰な値上げは見られない。これは非常事態宣言が発せられてからではなく、以前からの傾向だ。

ハンドソープは平均売価が上がっているが、これは、比較的高額な商品に加え、当カテゴリにも一部含まれるハンドジェル等が売れて全体が上昇していると思われる。殺菌消毒商品は値を戻している。マスクも変わらない(微減しているが、これはたまたま販売されている商品構成が変わったレベルであり、無視できる)。

そう見ると、日本の小売業者はこうした有事、緊急事態にかこつけて便乗値上げはせず、消費者にこれまでと変わらない価格で提供してくれている。これは、大袈裟だが、誇ってもいい事象ではないだろうか。いま、市民が全員で頑張るときだ。そんなときに、必要品の陳列がなかったくらいで店員に怒鳴ったり、詰問したりするのはいただけない。流通側も頑張っている。

必要以上の買い占めはなしにしよう。いまこそ市民生活の倫理が問われている。

坂口 孝則 未来調達研究所

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さかぐち・たかのり / Takanori Sakaguchi

大阪大学経済学部卒。電機メーカーや自動車メーカーで調達・購買業務に従事。調達・購買業務コンサルタント、研修講師、講演家。製品原価・コスト分野の分析が専門。代表的な著作に「調達・購買の教科書」「調達力・購買力の基礎を身につける本」(日刊工業新聞社)、「営業と詐欺のあいだ」(幻冬舎)等がある。最新著は「買い負ける日本」(幻冬舎)。

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