第1回 死亡者1000人超え。どうすればいい? 「知らなかった」では済まされない
難解な法律をわかりやすく解説
とはいえ、労働安全衛生法は、専門的な用語が多用されています。また、関係省令や告示の数も膨大です。難解な法律というイメージはあながち否定できません。 しかし、だれもが知っておくべき箇所は、意外と限られています。あとは自分の仕事にかかわる条項をしっかり押さえればよいのです。
そこで、私と本連載を担当する中山寛之は、2013年に『現場監督のための早わかり労働安全衛生法』を出版しました。この本では、工事現場で中核的役割を担う現場監督の方々を対象に、労働安全衛生法令をできる限りわかりやすく解説しました。
そして本年3月、小売業や飲食業での店舗のリーダーを対象に『店長のための早わかり労働安全衛生法』を出版しました。 小売業、飲食業では、比較的軽微な労働災害が多いといえます。そのため、災害防止に対する意識が希薄になりがちです。
しかし、ひとたび事故がおこれば、従業員だけでなく、顧客を巻き込むおそれがあります。そのため、この本では、労働安全衛生法について最低限知っておくべきこと、実施すべきことをまとめました。
本連載では、多くの方々に労働安全衛生法に少しでも関心をもっていただけるよう3回に分けて解説します。
第2回目は「増え続けるサービス業の労働災害」(担当:中山寛之)。
国は労働災害の防止に関して、どう考えているのか。第12回労働災害防止計画をもとに探っていきます。
第3回目は「会社が背負う四重責任」(担当:近藤恵子)。
労働災害が起こったら、会社はどんな責任を負うのか。「刑事責任」「行政責任」「民事責任」「社会的責任」のいわゆる四重責任について、解説します。
第4回目は「滑って、転んで、誰のせい?」(担当:中山寛之)。
労働災害が裁判沙汰になったとき、どう判断されるのか。会社はどうすべきであったのか、検討していきます。 ぜひご一読いただきますようお願いいたします。
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