第1回 死亡者1000人超え。どうすればいい?

「知らなかった」では済まされない

きちんと守っていたら

労働災害は期せずして起こるものです。しかし中には、起こるべくして起こったというケースもあります。

 平成24年8月、東京都港区内のビル解体工事現場では、作業中の二次下請労働者が約26メートル下に墜落して死亡しました。 本来、高さが2メートル以上の開口部には、手すり、囲い、覆いなど墜落防止措置を講じなければなりません。しかし、二次下請け会社では、開口部に手すりを設けていませんでした。

 また、東京都目黒区内の新築マンション工事現場では、同マンションの立体駐車場内の塗装工事中に死亡災害が発生しました。 立体駐車場のような運搬装置をエレベーターとして使用させる場合には、法令上、一定の規格を満たさなければなりません。しかし、法令上の規格を満たしていなかったことが原因で不幸な事故が発生してしまったのです。

 いずれの事故も、建設工事業者などが労働安全衛生法違反の容疑で書類送検されています。労働安全衛生法さえきちんと守っていたら、おそらくこれらの事故は起こらなかったでしょう。

 労働災害による死亡者数は、こうした事故による犠牲者を含め、今でも年間1000人を超えているのです。  

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