「うつ病の発症」コロナ収束後こそ注意すべき訳 「ZOOM飲み」が人々の癒やしになる科学的根拠

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オキシトシンという「癒やし」のホルモンがあります。これは、「愛情ホルモン」とも呼ばれ、通常はスキンシップによって分泌されます。オキシトシンが分泌されると「安心感」が得られ、心拍数も下がり、リラックスし、免疫力もアップします。

動物と犬との交流実験において、ボディタッチがなくても「交互凝視」だけで人間と犬、それぞれにオキシトシンが分泌する、という研究があります。交互凝視というのは、相手の顔を見る。目と目を、視線を合わせるだけでもオキシトシンが分泌され、「癒やし」の効果が得られる、ということです。

「オンライン飲み会」で、友人たちと目と目を合わせてリラックスして会話している。その瞬間に、「癒やし」物質であるオキシトシンが分泌されているでしょう。重要なのは、オキシトシンが分泌されると、免疫力が上がるということ。コロナウィルスの感染予防にもプラスに働くはずです。

「孤独」は人をうつにする

5.孤独を避ける
「孤独」は、うつ病の重大なリスクになります。そして、社会的交流はうつ病の予防に役立ちます。例えば、退職でリタイアした人は、それだけでうつ病のリスクが40%も増えます。

「外出自粛」によって、友人たちと直接会って交流する機会、時間が大きく減っています。「Stay Home(家にいよう)」が、合い言葉のようになっていますがずっと家にいて、誰とも会わないでいると、コロナ感染の心配はありませんが、うつ病の危険性はドンドン高まるのです。

幸い今はインターネット、SNS、スマホの時代です。仲間や友人とSNSやメッセージで連絡を取り合う。高齢の親がいる場合は、時々電話して孤独に陥らないようにケアしてあげることも大切です。

「コロナうつ」を予防する方法。まとめると「運動」と「つながり」です。この二つを意識するだけで、「コロナうつ」の危険性は、かなり減らせます。

樺沢 紫苑 精神科医、作家

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かばさわ しおん / Shion Kabasawa

1965年、札幌生まれ。1991年、札幌医科大学医学部卒。2004年からシカゴの イリノイ大学に3年間留学。帰国後、樺沢心理学研究所を設立。SNS、メールマガジン、YouTubeなどで累計40万人以上に、精神医学や心理学、脳科学の知識・情報をわかりやすく伝え、「日本一、情報発信する医師」として活動している。『学びを結果に変える アウトプット大全』(サンクチュアリ出版)、『読んだら忘れない読書術』(サンマーク出版)、『脳のパフォーマンスを最大まで引き出す 神・時間術』(大和書房)など著書多数。

 

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