このほど、中国では無症状感染者の報告が増えてきている。国外から逆輸入したものだけでなく、新たに国内で発生した症例もある。
中国の無症状感染者は感染者としてカウントされておらず、現在その規模は公表されていない。 しかし、国内では無症状感染者から感染したケースが多発している。無症状感染者の数を早急に公表し、十分な調査と研究を行い、人々の意識と警戒心を高めることが必要だ。
無症状の感染者から感染が拡大
3月29日、河南省衛生健康委員会は、(同省の)漯河(ラクガ)市の感染者1人を報告した。この感染者は、同省の平頂山市で診断された無症状感染者と接触していた。無症状感染者による感染拡大が、再び物議を醸している。
国家衛生健康委員会が発表した『新型コロナウイルス肺炎の予防管理プログラム 第6版』によると、無症状感染者とは「臨床症状はないが、呼吸器などの検体に新型コロナウイルスの病原体があるか、血清の特異的IgM抗体(訳注:細菌やウイルスに感染した際、最初に作られる抗体)検査が陽性である者」を指す。
現在、無症状感染者の感染力についての国際的な研究に定説はない。専門家によると、感染力はウイルスの特性、複製部位、ウイルス量、感染者の体質や行動習慣、環境要因などに左右されるが、症状とウイルス量の間に必然的な関係はないという。
一方、中国の専門家の多くは以前、無症状感染者は病状が比較的軽く、ウイルス量も少なく、重症患者より感染力が弱いと指摘していた。だが、最近の多くの研究結果は、一部の無症状感染者のウイルス量が、症状のある感染者と大差がないことを示している。
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