海外には時価総額2兆円企業も
FinTechの海外市場に目を向けてみよう。INTUITという企業があり、Yahoo! Financeを見ると時価総額は約2兆円になっている。
INTUITでは個人向けから個人事業者、法人向けまで複数の会計サービス群を抱える、FinTechコングロマリットといえよう。傘下のサービスとしては、Mint、QuickBooksなどが有名だ。多くのサービスがフリーミアムないしは月額課金モデルを採用している。
売り上げは約4000億円。税引き前利益は約1300億円と比較的高い収益性を誇る。月額課金モデルであるがゆえ、有料会員が増えるほど利益率が向上しやすいモデルだ。
プレミアム課金ベースに、広告でアップサイド狙う
最後にマネーフォワードのビジネスモデルに触れよう。個人向けも法人向けもフリーミアムモデルが主軸だ。
個人向けはプレミアム会員が月額500円。無料会員数が2014年夏をメドに100万人を超えるペースで増加しており、有料会員化率は一般のサービスが5%前後。おカネにまつわるサービスであることから、それよりもう少し高い5~10%程度が有料会員化するのではないかと見込む。通常版とプレミアムサービスの違いは、データ閲覧期間の長さ(プレミアム版は過去のデータを無制限に閲覧可能)や、おカネコンサル団というおカネにまつわるパーソナルQ&A機能が中心となる(プレミアムサービスの詳細はこちら)。
マネーフォワード For Businessでは個人向けはフリーミアムモデルでプレミアム会員月額800円。法人向けは45日間無料後に月額1800円となっている。仕分け登録数がプレミアム会員は無制限などの付加価値があるようだ。
個人向け法人向けともにプロモーションにより認知を上げて無料会員数を伸ばしていけば、一定比率で有料会員化が見込める。これに加えて、個人向けではクレジットカードの比較ページなどを置き、そこからユーザーを各カード会社へ流すなど、おカネにまつわる情報をレコメンドする広告での収益ももくろむ。
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