ヤンキーとネトウヨが日本を支配する日 政治の世界で実感した「反知性主義」

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ネトウヨの怒りをかった参院予算委での国会質問

「韓国にへつらうくらいなら、オリンピックなんかやらなくていいんだよ!」。電話で罵詈雑言を浴びせかけてきたのは、民主党員を名乗る男性。仲間と思いきや知人の議員の付き合いで党費を払っただけで、在特会の会員も“兼任”しているというから、さあ大変。出先で一度、携帯からかけたためにこちらの番号を登録され、数日後にLINEの友達リストに彼の名が現れたとき、戦慄が走った。

ネトウヨはどんな人か

東京都知事選では田母神俊雄候補が61万票を獲得し、報道機関の調査で20代の支持を得ていて「若者の右傾化」が指摘されている。が、いわゆる「ネトウヨ」は、どのような人物像だろうか。企業で顧客分析をされる読者もいると思うが、政治の世界でも有権者を定性的かつ定量的に解析するべきだ。

先の国会質問でのネット上の反応を見たとき、印象に残ったのがFBで顔と名前、所属をさらしている人が多い点だ。「鈴木寛は在日だ」などの根拠レスな発言を堂々としている。恐る恐る彼らの属性を眺めると、会社員らしき人は所属は明かしていない一方、逆に中小企業の経営者や自営業者、フリーランスが多い印象だ。組織的制約が少なく政治的発言を言えるのだろう。

「ネトウヨ」をめぐっては、かつて「低学歴」「オタク」あるいは「童貞」といった、非リア充なペルソナが独り歩きした時期もあるが、あれは間違いだと感じた。これは、若手評論家の古谷経衡氏が独自に実施した約1000人規模の調査結果とも符合する。彼の著書『ネット右翼の逆襲』(総和社)によると、最終学歴は「四年生文系学部」出身者(中退含)が4割近くで最多となるなど、大学在学経験者が6割以上。彼らの平均年収は451万円と国税庁の民間給与調査平均(2010年は412万円)を上回ったという。

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