マイホーム購入は、ハイリスクなギャンブルだ 30代「当たり前の幸せ」のリアル【住宅とお金】編

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では、みなさん、実際にFX取引をやっていますか? やっていらっしゃる方は、10倍ものレバレッジをかけて、取引をしていますか?

おそらく、多くの方の答えは「やっていない」でしょう。日本人はアメリカ人などと比べ、投資のリスクに対して回避的です。「レバレッジ10倍=危ない」と思われるのではないでしょうか。

実は、マイホームの購入は、購入する物件の10分の1の頭金を用意すれば、その10倍の値段の家を買えるという意味で、レバレッジを効かせた投資以外の何ものでもありません

手元資金よりも大きな買い物ができるので、うまくいけば大きな資産を作るチャンスです。ですが、レバレッジが効いている分、損をするときの傷も大きくなってしまうという問題がつねにつきまといます。

親世代のときは、不動産価格が上がり続けていたので、比較的勝つ確率の高い投資でした。でも、今は状況が一変しました

住宅購入層の人口は減少し続けている反面、住宅建設は止まっていないので、1世帯当たりの住宅数はすでに1.15戸に達しています(総務省統計局「住宅・土地統計調査」より)。1世帯が1戸の住宅に入居するとしたら、全体の15%が空き家になっているのです。値上がりを期待するは難しいでしょう。

さらに、転勤やリストラでマイホームを手放さなければならないリスクも、親世代のときと比べて増えました。隣人トラブルに巻き込まれれば、ずっとそこに住むのは大変ですし、いざ売ろうとしても簡単に買い手は見つからないでしょう。東日本大震災を受けて、災害によってマイホームが壊れてしまうリスクも、強く意識されるようになっています。

こんな状況ですから、親世代のときと比べて、マイホーム投資は勝つのがとても難しくなっています。まさに、「マイホーム購入は人生最大のギャンブル」と言っていいでしょう。マイホームを買うときは、これらのリスクをすべて引き受ける覚悟を持って、しっかりと「負けない工夫」をするように心掛けてください。

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