被差別部落訪れた外国人が日本人に伝えたい事

「知らないこと」の楽さに慣れないでほしい

:無知は幸いなり、だね。

友人:え?

:(両手を私たちの間のテーブルに置いて)じゃあ、例えばこっちの手が幸いだとする。幸福というものは天国のようなものだ。幸福は、無知で満たされている。じゃあもう一方の手は? こっちは地獄。この手は知識でいっぱいだ。

友人:(笑って)じゃあ、私は地獄に落とされたんだ!!

:(私も笑って)ごめん。でも、そう、知るってことは地獄かもしれない。

少なくとも地獄を「見物」してみるべき

友人:「BLACK IN BURAKU」についても同じように感じる。私は被差別部落出身の人々についてよく知らなかった。だからあまり気にしてなかった。過去に被差別部落出身の人々の人に会ったとしても、差別意識は抱かなかったと思う。差別について知らなかったんだから。でも今は? これって地獄だよ。

:こっちの手とあっちの手の、どちらがいいのか悪いのかはわからない。どちらにいいところも、悪いところもある。でも、例えば天国にいるときに新しい友達ができて、その人が自分は被差別部落出身の人々だと言ったとしよう。でも君は被差別部落出身の人々の歴史について何も知らないかもしれない。そうするとその友達は普通の人だ。

それである夜、君が家に帰って、自分の夫や親に新しい被差別部落出身の人々の友達について話したら、こんなことを言われるかもしれない。「なんだって! それはだめだよ。そいつらは穢れてる!」こうして君は地獄に送られることになる。事実ではなく間違った知識によって。私は君を知っているし、君は彼らに反論したり、自分で調べたりするかもしれない。でも中には親やパートナー、友人の言うことを疑わない人もいるよね。

友人:確かに。なら、地獄に送ってくれたことに感謝しなきゃね。

:その必要はないよ。私は皆が地獄に行くべきだと思っているだけだから。少なくとも地獄を見物してみるべきなんだ。

「BLACK IN BURAKU」の後編が翌週放送さると、前編が「難しかった」と言った人の中にも、こういった差別について議論することは「重要だ」と考える人も出てきた。

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