3月から「1部区間の終電」が早まる中央線の改革 ダイヤ改正で東京駅発着の各駅停車も廃止に
この運用変更は、実は駅ホームの改造が関係している。現在、中央緩行線および総武線の各駅にホームドアの設置が進められているが、中央線快速で運用されているE233系0番代には、2023年度末にグリーン車の連結に伴う12両編成化(現行は10両編成)化が予定されていて、緩行線ホームへの乗り入れができなくなるのである。中央線快速の停車駅ではホーム延長工事が進行中で、そうした流れの中で快速系統と各駅停車とを完全に分離することとなったわけだ。
オレンジラインの電車がすべて快速系統となることから、中央線快速の運転時間帯も拡大する。現行では、高尾5時05分発(東京着6時18分)が上り快速の一番列車だが、改正後は武蔵小金井4時33分発(東京着5時11分)に繰り上がる(平日ダイヤ/以下同)。これは、単純に現在の武蔵小金井の始発列車が快速化されるダイヤであり、現行では東京着が5時22分なので11分もの時間短縮となる。
中央線快速では終電時刻が早くなる区間も
一方で、終電はやや注意を要する。現行では、東京発高尾行き(各駅停車)は24時20分発だが、改正後は24時15分発となり5分繰り上げ。同列車は、新宿で現行の24時41分発から24時30分発と11分も早くなるので、乗り遅れには要注意である(高尾着は25時37分から25時22分となる)。
これに対し、豊田行きは現行の東京24時12分発(各駅停車)から24時25分発(快速)、武蔵小金井行きは同じく東京24時27分発(各駅停車)から24時35分発(快速)へとそれぞれ繰り下がる。
その結果、改正後の新宿から八王子への最終電車は、中央線快速ではなく京王線の京王八王子行き新宿24時34分発となる予定だ。
なお、今回のダイヤ改正により、高尾駅における終電車の到着時刻は25時37分から25時22分へと13分繰り上がる。実は、高尾駅は高崎駅と並び終電到着がもっとも遅い駅として知られてきたが、ダイヤ改正で高崎線に変更がなければ、その座を高崎駅が単独で獲得する予定だ。高崎駅に到着する最終電車は、高崎線下りの上野23時46分発、高崎25時37分着である。
(文/植村誠)
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