簿外を含め負債7000億円?の大和ハウス、REIT戦略で負債圧縮を狙う

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そんな逆風下で、大和ハウスは立て続けに系列REIT(上場不動産投資信託)の育成・拡大策に出ている。狙いはずばり、同社が積極的に育ててきた開発案件の最終売却先としての期待だ。いわゆる不動産開発事業の出口戦略としてである。

昨年6月には大和ハウスリート投資法人が上場一歩手前までいって上場が中止された。ここに600億円規模の同社開発案件を売却する手はずだったが、上場中止の余波で業績下方修正も強いられた。

昨年12月には民事再生法を申請した新興不動産会社モリモトに代わって、複合型REITのビ・ライフ投資法人のメインスポンサーになった。

今年7月には付議されていたローンスターの再建案に対抗する形で、ニューシティ・レジデンス投資法人(NCR)のスポンサーに名乗りを上げ、ローンスターの再建案は9月の債権者集会で否決された。今後は大口債権者の銀行団が支持する大和ハウス主導でNCR再建が進むだろう。10月末予定の裁判所の認可が大和ハウス主導の新再建案の最後の関門だが、「これは下りる可能性が高い」(REITアナリストの山崎成人氏)。

その柱は、ビ・ライフとNCRの合併と大和ハウスによる第三者割当増資の引き受けだ。合併すれば新REITの資産規模は単純合算で約2469億円。「ビ・ライフは資産規模が500億円規模と小さく、機関投資家にとって流動性の観点でネックとなっていた。この合併はプラスに働く」(山崎氏)と専門家も評価する。

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