店舗閉鎖も、小売り各社襲う新型肺炎ショック

消費マインド悪化、国内の影響本格化は2月か

イオンは中国・武漢の店舗で短縮営業を続けている。写真はイオン蘇州の外観(編集部撮影)

世界保健機関(WHO)が「国際的な公衆衛生上の緊急事態」を宣言するなど、新型コロナウイルスによる肺炎が中国を中心に急拡大している。その猛威は、日本の小売各社にも襲いかかっている。

GMS(総合スーパー)最大手のイオンは中国で21のイオンモールを展開、そのうち武漢では3拠点を運営している(2019年12月末時点)。武漢の3拠点は1月24日から31日まで休業。状況を見ながらの判断となるが、1月31日時点で営業再開の見通しは立っていない。

武漢で時短営業を続けるイオンの5店舗

2019年12月以降、新型コロナウイルスに関連した肺炎の発生が報告されていたが、「1月中旬ぐらいまでは、営業面への影響はほとんどなかった。ただ1月23日に武漢が閉鎖(交通機関が停止)され、自家用車が市内に入れなくなり、従業員が通勤できなくなった」(イオン広報)という。

武漢のイオンモールにはイオンのGMS店舗が合計で5店入居しており、中国政府から生活必需品を安定供給するよう要請を受け、この5店は9時から15時までの時間を短縮して営業を続けている。店舗の従業員は自家用車での通勤が認められている。

イオングループは武漢に約1100人の従業員がおり、うち日本人スタッフは12人。いずれも店舗運営の要となる人材で、強制帰国などの措置は取らずに、日本人スタッフのほとんどが武漢に残ったまま仕事を続けている。

武漢以外の18店舗は通常営業している。ただ、感染者は中国全土に広がっており、消費者が外出を控えることが増えれば、売り上げ面のマイナス影響は避けられそうにない。

イオンモールの中国事業は、投資負担が先行して2019年2月期まで赤字が続いていたが、数年かけて北京や広東エリアなどでドミナント展開を徹底した効果が発現し、今2020年2月期は黒字化する見込みだ。しかし、新型肺炎影響が長引けば、2021年2月期は減益となる懸念がある。

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