「大暖冬で雪が足りない」の先にある大きな心配 この夏の東京五輪で水不足に陥るかもしれない
暖冬の影響は、冬だけで終わらないかもしれません。
雪解け水は川に流れ、ダムに貯まり、農業や私たちの生活に使われる水になります。
2010年代で最も暖冬だったのは、2015〜2016年の冬でした。2016年は雪が少なかったことにより雪解け水が少なく、かつ暖冬により雪解けが早く、ダムの貯水率が低下し、6月16日から利根川水系で「取水制限」が始まりました。「給水制限」にはならなかったため家庭への給水量は変わりませんでしたが、取水制限は9月まで続き、過去最も長い期間を記録しています。
春から梅雨にかけてしっかり雨が降れば大丈夫
一方、2006〜2007年は暖冬により雪が少なかったものの、2007年は水不足になりませんでした。2007年は、春から梅雨にかけて雨が多く、雪不足を補うことができるくらいダムに水が貯まったためです。
気象庁の3カ月予報によると、平年並みのところが多そうです。
2月は、北陸から北の日本海側は平年並みか少なく、その他の地域は平年並み。3月は、北日本日本海側は平年並みか少なく、その他の地域は平年並み。4月は、全国的にほぼ平年並みと予想されています。
今シーズンは記録的な少雪となっているため、仮に春から梅雨にかけて雨が多く降ったとしても、補うことができるかは不透明です。農業用水の不足を心配している農家の方々もいます。
さらに、今年の夏は東京でオリンピック・パラリンピックが開催されます。
多くの人が訪れれば多くの水が必要になりますし、暑さ対策にも水が必要でしょう。暖冬・雪不足の先に起こりうる水不足への対策が必要になる場面もありえそうです。
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