京都・奈良対立のリニア「大阪まで延びない」説

ルートを巡る対立で名古屋以西へ延伸できない?

整備計画は「奈良」だが ルート変更訴える京都

リニアの名古屋以西のルートをめぐり、京都と奈良が“さや当て”を演じている。

超電導システムを駆使して時速500㌔超で走行するリニア。東京─大阪間を現行の「のぞみ」に比べておよそ半分の、わずか67分で結ぶ。まさに「夢の鉄道」だ。

事業主体はJR東海で、同社はまず、2027年に東京─名古屋間を開業し、そこから18年後の45年に名古屋─大阪間を竣工。つまり、「2段階」の整備計画を進めている。いよいよ今夏以降に、第1弾の東京─名古屋間の建設が始まる見通しだ。

一方で、第2弾の名古屋─大阪間のルートについてはJR東海が詳細を明確にしていないこともあり、目下、議論が白熱している。国の1973年の基本計画、そして11年の整備計画にはいずれも、「奈良市付近」を通ると明記された。ところが、京都はこの計画に「待った」をかけ、ルート変更を訴える。

立ち見が出るほど活況だった京都の決起集会(今年1月17日開催)

冒頭の1月17日に開催された決起集会は、誘致へのアピールの一環。「京都ルートの場合、奈良ルートよりも建設費は2800億円増えるが、経済効果が40億円増し、利用者や事業者の便益も増える」と、京都側は主張する。

挑戦状をたたきつけられた格好の奈良も黙ってはいない。「京都の動きについては注視しているが、ルートについては国の整備計画ですでに決まっていること。リニアは奈良市を通過するものだと理解している」(奈良市・リニア推進室の堀宏室長)と、一歩も引かない構えだ。

奈良はPR活動にも力を入れる。全国区の知名度を得た「せんとくん」の実績を生かし、「しかまろくん」という新しい地元キャラクターでのアピールを展開。昨年4月には、東京メトロ霞ケ関駅のホームに「三重・奈良ルートの早期実現を」と書いた大きな看板を設置した。

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