「従来の形」にとらわれない結婚式が広がる理由 変わらない想いと多様なスタイルで実現する

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では、内容を見るとどうだろうか。とくに、ウエディングパーティーのスタイルは、今や大きく変化している。かつては、従来の形式にのっとり実施されることが多かった。呼ぶ人も家族や会社の人、あるいは親の友人が参列することもあり、社会的な儀式として存在していた。

ところが、最近は徐々に変わりつつある。誰を呼ぶか、どこでやるか、いつやるか、何をやるか、どのようにやるかなど、カップルが求めることの変化を受け、それに合わせ自由なカタチでの実施が広がっている。

それが披露宴なのか、ウエディングパーティーなのかといった概念や定義は置いておくとしても、人生の節目で自分たちが強く関わりを持った人たちと集まり、食事をし、コミュニケーションを取る。それが「一人前としての証し」や「みんなが実施しているからやる」などではなく、自分たちのスタイルで、自分たちの視点で選択する。つまり、「社会的視点」から「個人的視点」への転換である。

「呼びたい人」を招待するようになった結婚式

そして、その変化は激しい。例えば「誰を呼ぶか」では、大きな流れで見ると勤務先の人が減り、友人が増えている。20年ほど前、両者は首都圏において平均約20人と同程度だったが、直近では友人が約26人、勤務先の人が約15人とその差が開いている(ゼクシィ結婚トレンド調査)。

実際に、年功序列や終身雇用といった慣習が薄れ、会社の人たちとの関係性も変化したこと、そして形式的に声をかけなくてもよくなってきたことが影響しているだろう。また、結婚式が「当たり前」から「選択するもの」に変わったため、実施者はおのずとこだわりを持ち、本質的な意味を強く求める。もちろん、勤務先の人を呼びたい人は呼ぶが、結果的に友人を呼ぶ人が多くなってきており、形式的に誰かを呼ぶことよりも、本質的に呼びたい人を呼ぶように変わってきている。

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