余命わずかの親父、麻薬で築く”愛の遺産”

冴えない化学教師がクスリの密造で変貌する異色作

アンソニー・ホプキンスが感動のあまり手紙を送った

『ブレイキング・バッド』シーズン1~5 予告編(英語版)

本作は、アメリカのベーシック・ケーブル局AMCで2008年から放送をスタートし、2013年に終了するまで、批評家は熱狂し続けた。主要な賞レースを席巻し、最終回の視聴者は1000万人を超え、その完成度の高さと、エンターテインメントの限界ぎりぎりのラインに挑む作り手の姿勢には絶賛の嵐。名優アンソニー・ホプキンスは、最終回を見た後、感激のあまり、主演のブライアン・クラストン宛に直筆の手紙を送ったというエピソードも、また、本作の影響力の大きさを証明する一例である。

しかしながら、日本では不思議なほど不遇で、一部の熱心なファンを除いて知名度はいまだに低い。DVDはシーズン1&2がリリースされているのみで、現時点ではVOD(ビデオオンデマンド)でシーズン4まで視聴できるという状況であった。が、海外ドラマ専門チャンネル「スーパー!ドラマTV」で今年、シーズン1からの放送が決定したことは喜ばしいかぎり!

この手のドラマを推奨すると、必ずといっていいほどモラルの問題を持ち出す人がいる。そういう人にあえて本作を見てほしいとも思わないが、言わせてもらえば、筆者は倫理的、政治的に正しくないものほど面白い娯楽はないと、いつも思っている。狂った倫理観や間違った行動を犯す登場人物、普通では絶対に体験することのできない危険で刺激に満ちた世界、そして痛烈な人生訓。これぞ大人のエンターテインメントである。

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