転職ブームで、盛り上がる“条件闘争” あの手この手の「引き留め工作」との綱引き

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当方も営業部長をしていたときに、引き留め工作をする必要に迫られた経験が。「君には大阪営業所を2年以内に任せるつもりだ。だから、もう少し一緒にやろう」と説得を試みて、転職を決意した部下を引き留めたことがあります。

ただ、振り返れば、その当時は景気がよくて会社の業績は絶好調。当然ながら人材不足の状態。これが、不況で人が余っている時期であれば、同じような引き留め工作などせずに

「そうか。新しい会社で頑張ってくれたまえ」

と「致し方ない」で引き留めなかったことでしょう。それくらい、引き留め工作は景気で強弱が変わるのです。

“空手形”も、意外と有効?

引き止め工作といっても、さまざまなケースがあります。たとえば、希望していた部署への異動を了承してもらったとか、具体的に条件提示があるときもあれば

・君は会社の幹部候補だと思っている

・将来は海外で勤務してもらうつもり

と、確定していない“空手形”のような話のときもあります。それでも、もともと会社への不満によるネガティブな転職でないので、引き留められると「あっさり」元のさやに納まることがあります。

転職市場は活況を呈しているようにみえますが、優秀な人材を採用するのは簡単ではない。そのことを会社は覚悟しておくべきともいえるのではないでしょうか。

高城 幸司 株式会社セレブレイン社長

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たかぎ こうじ / Kouji Takagi

1964年10月21日、東京都生まれ。1986年同志社大学文学部卒業後、リクルートに入社。6期トップセールスに輝き、社内で創業以来歴史に残る「伝説のトップセールスマン」と呼ばれる。また、当時の活躍を書いたビジネス書は10万部を超えるベストセラーとなった。1996年には日本初の独立/起業の情報誌『アントレ』を立ち上げ、事業部長、編集長を経験。その後、株式会社セレブレイン社長に就任。その他、講演活動やラジオパーソナリティとして多くのタレント・経営者との接点を広げている。著書に『トップ営業のフレームワーク 売るための行動パターンと仕組み化・習慣化』(東洋経済新報社刊)など。

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