「国会と予算委員会」今さら聞けない基本の基本 本会議より委員会のほうで議論が白熱する必然
また、与党相手に舌鋒鋭く切り込んでいる姿が、テレビを通して全国中継されるわけですから、週末しか地元へ帰れない議員にとっては、格好のアピールの場にもなります。
3年ごとに改選される参議院では、このような裏事情によって、選挙が近づくと、その対策の一環として、選挙を控えた議員にあえて質問をさせるようにすることもあるようです。
テレビで自分の姿を何分もアピールできるわけですから、これ以上の選挙対策はないといえます。
国会議員の1週間を教えて!
では今度は、国会が開かれているあいだの国会議員の生活をざっと見てみましょう。
衆議院と参議院、それぞれに本会議と委員会がありますが、本会議は通常、衆議院は火・木・金の午後1時から、参議院は月・水・金の午前10時から開かれます。
委員会には常任委員会と特別委員会があり、開会時間は各委員会によって異なりますが、たとえば予算委員会は朝9時から午後5時まで開かれているのが一般的です。
国会の本会議や各委員会のほか、国会議員は議員総会、政策勉強会、懇親会、そして、地元や支援団体からの陳情など、“超”がつくほど過密なスケジュールをこなしています。
テレビの国会中継では、ウトウトしている姿や、あまり審議に集中できていないような国会議員の姿が見られることがありますが、本会議や委員会だけをこなしているわけではないということは知っておいた方がいいかもしれませんね。
さて、国会での仕事は、平日で終わりです。
では、週末、国会議員は何をしているのでしょうか?
週末も、彼らに休む暇はありません。金曜の夜から、地元へ帰るのです。議員は地方から選出された人がほとんどですから、週末は地元へ帰り、支援者と懇親を図ります。有力者の親類の結婚式をはしごするなどということも珍しくありません。
そして、月曜の朝ないし火曜の午前中には東京へ戻り、国会へ向かい、また新たな1週間がはじまります。この国会議員(おもに衆議院議員)の生活は、地元へ金曜に帰り、月曜ないし火曜に東京へ戻ることから、「金帰火来(きんきからい)」と呼ばれています。
中学校や高校で「公民」の教科書で習っているはずなのに、忘れていることも多かったのではないでしょうか。
安倍首相の祖父・岸信介が池田勇人に後を譲り(1960年)、村山富市が辞意を表明して橋本龍太郎内閣が発足し(1996年)、福田康夫から麻生太郎へ政権が移った(2008年)のも、すべてネズミ年。2020年も、もしかしたら政権交代や政変があるかもしれません。
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