英語で「please」を多発する人に欠けている視点 実は相手を不快にさせることも

拡大
縮小

「私は英語のハンディのせいで、こんな窮地に陥っている。同僚たちも非ネイティブなのに、どうして彼らはうまくやれるのか?」。そう疑問に感じてから、活躍している「非ネイティブ」を観察しました。

すると、彼らには心がけているルールやマナー、敬語、気遣いなどがあり、「グローバル企業」で生きぬくための英語を、それぞれ独自に探って見つけ出し、実践していることに気がついたのです。ビジネス英語には、非ネイティブが身に付けるべき「絶対ルール」がある。目からウロコでした。

非ネイティブ英語の「絶対ルール」

非ネイティブの語彙は、そう多くありません。ただし、少ない語彙をフル活用しながらも、次の2つのルールを守っていたのです。

〈非ネイティブのビジネス英語・絶対ルール〉
①使えるフレーズを多用し、
②ポジティブで丁寧な言い回しをする

たったこれだけで、「伝わり方」が全然違ったのです。

私が経験してきた「クビの危機」は数えきれません。ここで書ききれないほど何度もありました。そのたびに「非ネイティブ」から得たフレーズを参考に、会議で一言も発言できなかったのがまるで嘘だったかのように、活路を見出すことができたのです。

現在は、アジア統括ハブが多く集まるシンガポールで、マイクロソフト(2度目の転職)で本部長として働いています。駐在の立場ではなく、グローバルの実力主義の世界で、外国人だらけの部署のただ1人の日本人として働くほどに、成長できました。

先ほどの、非ネイティブのビジネス英語・絶対ルール「②ポジティブで丁寧な言い回しをする」については、意外と知らない日本人が多いようです。仕事で評価されている非ネイティブは、「ネイティブが嫌な顔をするような表現」は、絶対にしません。

そこで問題です。AさんとBさんの言葉にどんな違いがあるのでしょうか。

A:I have a big problem.
B:I’m facing a big challenge.
次ページネイティブに印象がいいのはどちら?
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT