今回のリニューアルは、利用者サービスやホスピタリティの点で、ようやく一歩踏み込んだ形だった。 今別小学校の児童による停車アナウンスや、地元の観光アテンダン
「あらま号」をめぐる模索は、人口減少下で、地域を新たにつなぐ営みの難しさを浮き彫りにしている。筆者は2017年度、このバスの利用実態を調査し、特に冬の「大人の休日倶楽部」期間には、津軽鉄道のストーブ列車を目当てに周遊する人が多い状況などを確認した。
利用者数はもっと伸ばせそう
北海道・東北新幹線、JR五能線・津軽線、そして津軽鉄道と、多くの路線を多くの人々が、しかも予想を超えた旅程を組んで移動していた。
もちろん、個々の旅客の動線をその都度、可視化できない環境下では、隣接地域同士といえども行政の連携には限界がある。それでも、旅客の視点に立った情報の掲出や発信、利便性の段差の解消に本気で取り組めば、利用はまだまだ伸ばせると実感した。
それだけに、津軽をカバーするジャズ・プレーヤーたちが手を携え、奥津軽いまべつ駅で息の合った演奏を披露する姿を目の当たりにし、「人が地域と地域をつなぐこと」の意義や可能性について、いろいろ考えさせられた。
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