JRの安全支える名裏方、キヤ・クモルって何だ? JR西の在来線で活躍、走る姿がレアな車両

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次に、広い敷地の北側に停まっていた2両編成の電車を見せてもらった。一見すると、屋根がない平ボディトラックのような形状をしている。

クモル145系配給車両の前面は101系や103系を元にデザインされた(筆者撮影)

こちらの車両は、「クモル145形」と「クル144形」からなるクモル145系で、「ク」は制御車、「モ」はモーター車、そして「ル」は「配る」という意味だ。

この車両は「配給車」と呼ばれ、工場や現場間で車両の部品や保線資材などを運ぶ際に使われる。いわば、線路の上を走るトラックだ。

2両は101系通勤電車の部品を流用し、1981(昭和56)年に製造された。前面スタイルも101系やその後継の103系に似ているが、重い資材を積めるよう台枠(床部分のフレーム)が補強され、長さも短くされている。

最近は走る機会が少ないレア車両

運転席の後ろは部屋のようになっているが、柱や梁はむき出しで、いかにも業務用といった雰囲気が漂う。荷台にあたる無蓋室の床は、工場などで見られる縞鋼板。ここに車輪やモーターなどを積み込み、工場や車両基地を行き来する風景が、かつては首都圏でも見られた。

クモル145系の無蓋室(荷台)(筆者撮影)

だが、近年はトラック輸送に切り替えられたことや、車両の整備施設が集約されたことから、配給車が走る機会は激減。クモル145系は現在、京都支所に残るこの2両のみである。

この2両も配給車としては使われておらず、車両基地内の入れ換え用車両が故障したときにピンチヒッターとして動く程度だ。

本線を走行するのは数年に1度、大規模な検査を行うときだけで、前回の走行時はうわさを聞き付けた鉄道ファンが大勢詰めかけ、その姿をカメラに収めていた。

さらに、今年1月24日から26日までの3日間、京都鉄道博物館でクモル145系の展示が行われることも決定。車両を間近で眺められるのに加え、わずかな距離だが走行シーンを見ることができる貴重な機会となる。

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