子供たちはスーパーカーに乗る夢を見るか?!《それゆけ!カナモリさん》
日経トレンディのレポート『ホンダ「CR-Z CONCEPT 2009」、ほぼそのままの形で来年2月市販化』を見てみよう。
ホンダは「ハイブリッドスポーツ」というコンセプトを世に問うている。正直言って、カッコイイ。記事によると、展示ブースの上に、「コンセプトカーのデザインのまま、世に出せないか。」という挑戦的なコピー掲げられているが、これがこのまま街を走り回ったらさぞやドキドキするだろう。
同社のデザイン担当者はハイブリッドスポーツの使命を語る。
「次世代につながるスポーツカー像や、その楽しみを提案していくのが目的です。今のままでは、スポーツカーというジャンルが世の中から取り残されて、一部のマニアしか目を向けなくなってしまう。子どもができてミニバンに乗る前に、一般の人たちもこういったクルマを楽しんで欲しい、そのためのCR-Zです」
出展社数大幅減、外国勢参加は3社のみで、開催期間も短縮と、どこか寂しさだが感じられる今年の東京モーターショー。今年から、小学生以下だけでなく、中学生も無料にした。月~木曜日は小中学校の特別見学日とし、昼食スペースも確保するという。
大人たちがこぞって演出する「車に憧れましょう」キャンペーン。その成否が分かるのは、5年、10年後かもしれない。子供たちはスーパーカーを前に、どんな表情を見せるのだろうか。一人の車好きとして、メーカーからの熱い想いが、伝わることを願ってやまない。
金森努(かなもり・つとむ)
東洋大学経営法学科卒。大手コールセンターに入社。本当の「顧客の生の声」に触れ、マーケティング・コミュニケーションの世界に魅了されてこの道18年。コンサルティング事務所、大手広告代理店ダイレクトマーケティング関連会社を経て、2005年独立起業。青山学院大学経済学部非常勤講師としてベンチャー・マーケティング論も担当。
共著書「CS経営のための電話活用術」(誠文堂新光社)「思考停止企業」(ダイヤモンド社)。
「日経BizPlus」などのウェブサイト・「販促会議」など雑誌への連載、講演・各メディアへの出演多数。一貫してマーケティングにおける「顧客視点」の重要性を説く。
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