美食の都パリで日本食が更に人気になる仕掛け

料理の本場で農林水産省が仕掛けたイベント

日本料理の世界一を決める「ワールドチャレンジ」のパリ予選で優勝したポーランド出身のヴォイチェフ氏が作ったオリジナルの日本料理(筆者撮影)

「華の都パリ」といえば、エッフェル塔・凱旋門・ベルサイユ宮殿などの歴史的建造物や、世界最高峰のフランス料理(以下、フレンチ)をイメージする人が多い。そのパリで、日本産食材の魅力を伝えるイベント「Taste of Japan in Paris(主催:農林水産省)」が2019年11月に開催された。

「フランスでも入手できる日本産食材の魅力や活用方法を伝えていきたい」と話すのは、蒔苗義昌氏(農林水産省 食料産業局食文化・市場開拓課課長補佐)。農林水産省は世界各地で日本の食と食材についての情報を発信し、日本産食材の輸出額を増大させて、地域経済を活性化させていくビジョンを描いている。

世界で注目を集める一方の日本食に商機

2013年に日本の和食がユネスコの無形文化遺産に登録されてから、日本食が世界的に注目を集めるようになった。

JETRO(日本貿易振興機構)の調査では日本食が「好きな外国料理」の1位になり、訪日外国人観光客のいちばんの楽しみが日本食を味わうことにもなっている。また、世界各地で和牛人気が定着してきたことから、政府は生産量を2035年に30万トン(2018年14.9万トン)にする倍増計画を発表した。

日本では人口の減少もあり食の市場規模は縮小傾向にあるが、世界各地で日本食レストランの店舗数は増え続け、約16万軒に達した。とくにヨーロッパでは2019年2月の日EU経済連携協定(EPA)の発効に伴い、ほぼすべての品目の関税撤廃が決定した。今回取り上げるフランスの場合、日本からフランスへの貿易総輸出額が年々増加していることから、日本食を口にしやすい環境が整ってきていると言える。

「Taste of Japan in Paris」では、日本産食材を扱う数多くのメーカーや問屋がブース出展をした。来場した日仏の飲食関係者たちは試食を楽しみ、終始賑わいを見せていた。

【Taste of Japan in Paris 出展企業】
UMAMI(洗双糖、どんこ、山椒水煮、白醤油)・FOODEX(山椒味噌、じゃばら酢、西京味噌、だし、青のり)・LUPICIA(茶類:抹茶・ほうじ茶等)・宝産業(ラーメン)・不二製油(豆乳製品)・むらせ(米粉、ライスグラノーラ)・三河みりん(みりん)・八海山(スパークリング日本酒)・OYA Paris(和牛)

今回のイベントの目玉は、日本が誇る3名のシェフが「ヘルシーとトレンド」をキーワードに、発酵食品の調理デモンストレーションを行ったことだ。

次ページ3人のシェフはどんな料理をふるまったのか?
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