理系人材VS文系人材、AI活用の主役はどっち? 活用が進まないのは「文系AI人材不足」が原因
実際の現場におけるAI活用は、大量のビッグデータがあり、優れたAIモデルができあがればうまくいくというものではない。つくられたAIをどのように現場メンバーや業務プロセスにフィットさせるのか? また、どれくらいの投資をしてどれほどのビジネスインパクトをもたらすのかなど、本来文系人材が他のテーマで力を振るってきたことが、AIの真の活用には必要不可欠なのだ。
文系人材が、AI企画やAI現場のプロマネ、AI投資の正しい判断を行うにあたって、「AI知識ゼロ」だとさすがに厳しい。
しかし理系人材が学んでいるようなAI用のプログラムや学習データを磨くためのデータサイエンスの習得は不要だ。
理系AI人材のリソースを最大限にビジネス活用したり、既製品である構築済みAIをどうすればうまく使えるかなどの必要最低限のAI知識があればよい。
文系のためのAI知識で最強の「文系AI人材」に
具体的には「AIの基礎」「AIの作り方」「AI企画のコツ」「業種別の事例」を知ることで、文系人材としてAIの現場を引っ張ることができるようになる。理系AI人材との役割分担を行いながらではあるが、文系もAI活用の主役になれるのだ。
業界やそれぞれの会社特有の業務知識を深くもちながら、さらには人や組織を動かす実力をもちながら、文系のためのAI知識を身に付けることで、ビジネスでAIをしっかりと生かす最強の「文系AI人材」ができあがる。
「理系 VS 文系」AI活用の主役はどちらなのか? 答えとしては理系も文系も主役となるべきである。ただし「文系人材」側は、まだAI活用の舞台に立てるほど十分な準備ができていない。この現状をどうにか打破したい。
従業員に対して、文系もAI活用の主役の1人だという自覚をつけ、文系として必要なAI学習機会を提供するのが今の企業の大きな役目ではないかと思う。
世界がAI社会に向かう中、日本に潜むこの「文系AI人材の不足問題」を少しでも解決に向かわせるには、文系人材のAI教育の遅れに向き合う必要がある。
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