理系人材VS文系人材、AI活用の主役はどっち? 活用が進まないのは「文系AI人材不足」が原因
であるならば、なぜ「日本企業のAI活用は進まないのか?」。それは「文系人材」に起因するのではないかというのが私の考えである。端的にいうと、AI分野において理系は奮起し頑張っているが、文系がまだまだ動き出しが遅いということだ。
実際に、企業内の現場を見ると、AI推進や業務プロセスへのAI導入はタフな仕事が多くあることがよくわかる。実証実験レベルであれば、「理系人材」だけでも進めることはできるかもしれないが、現場への本導入や導入した後の長期的な運用などを考えると専門家である「理系AI人材」だけではその役務を担いきれないし、担うべきでないことも多い。現場には理系以外の人材が動くべき仕事が山のようにあるのだ。
大量のビッグデータと優れたAIモデルだけではダメ
私はこの、AIの現場で発生する「理系AI人材が行わないすべての仕事」を担う人を「文系AI人材」と呼んでいる。例えば、AI企画やAI現場のプロマネ、AIの現場運用、時にAI投資判断を行ったりする役割だ。そしてこの「文系AI人材」は、日本では今限りなく少ない希少種となっているといってよい。
AIは理系人材のものであり、文系のボク、ワタシには関係がないと決めつけている人が多くいるように思う。これは学生、新卒社員、中堅社員、管理職、経営層、すべての層について言えるのではないか。これが「文系AI人材」の不足を生み出し、企業のAI推進を遅らせている1つの要因になっている。
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