育児休業から復帰の社員をどこに配属する? プロに聞く!人事労務Q&A

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十分な説明をしたうえで理解を求める

トラブルを未然に防ぐためには、「休業後の労働条件」の項目に次のように記載します。

「復職後は原則として休業をする前と同じ職務・所属に就いていただく予定ですが、組織変更や事業計画等により異動することがあります。復職後の職務・所属は休業終了1カ月前までに正式に決定し通知します」

また、配置転換に伴い賃金の労働条件に変更があるときは、その旨も明記します。

○原職復帰させられないときのトラブル対策

配置転換をするときは、法第10条「不利益取扱いの禁止」と、第26条「労働者の配置に関する配慮」による就業しつつ子の養育を行うことが困難にならないよう配慮しなければなりません。

育児休業後に労働者が安心して働けるためにも、配置転換をするときは事前に業務上の必要性があることを十分に説明して理解を得てください。また、職種変更が伴うときは精神的な負担、教育・指導の対策を十分に行ってください。

配置転換時の注意事項は以下の5項目です。①不利益取扱いの可否、
②配置に関する配慮、③事前に十分な説明と承諾を得る、④配置転換により新たな業務に就くときは教育・指導を実施、⑤「育児・介護休業規程」および「育児休業取扱通知書」に明示し周知

すでに育児休業後の原職復帰を約束していた場合は、前述の事項を考慮し十分な説明をしたうえ、理解を得てください。

(撮影:尾形文繁)


 

白石 多賀子

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白石多賀子(しらいし・たかこ)
東京都社会保険労務士会所属。1985年に雇用システム研究所を設立。企業の労務管理、人事制度設計のコンサルティングを行う一方で、社員・パートの雇用管理に関する講演も行っている。東京地方労働審議会臨時委員、仕事と生活の調和推進会議委員。著書に『パート・高齢者・非正社員の処遇のしくみ』(共著)。
 

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