就活生のリクナビ離れ加速?3割「利用しない」 データ提供問題で就職ナビ2強時代の終焉か

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HR総研では、11月上旬に就活クチコミサイト「就活会議」(運営・リブセンス)と共同で実施した、2021年卒業予定の就活生を対象とした「就職活動とインターンシップに関する意識調査」の中で、「リクナビ」の利用意向についても聞いてみた。就活生のフリーコメントとあわせて見ていこう。

全体では68%の就活生が「引き続き利用する」としている一方、「(すでに利用していたが)利用を控える」就活生が17%、「利用予定だったが控える」が3%、「利用予定なし」が8%となっており、合わせて3割近い就活生は「利用しない」としている。

もともと利用するつもりはない就活生はともかくとして、「利用を控える」「利用予定だったが控える」とする2割の就活生は、今回の問題を契機に「リクナビ」離れを起こしたことになる。

文系、理系別に見てみると、文系は32%の学生が「利用しない」としているのに対して、理系では「利用しない」とする学生は23%にとどまる。ライバルのマイナビと比較した場合、理系学生での利用度はリクナビのほうがわずかながら上回る傾向があり、ここでも理系学生からの支持は根強いものがある。AIやCookieに対する理解度の違いもあるのかもしれない。

「利用する」派の意見

利用する派と利用しない派のそれぞれの理由も見てみよう。まずは利用する派から。

サービスの利便性を考えたら使わざるをえない、就職関連サービスはほかにもあるものの、ほかでは代替できないと考える就活生は少なくない。リクナビも巨大IT企業GAFAにつながる側面を持っているといえる。

「リクナビにしか情報を掲載していない企業もあるため」(慶應義塾大学・文系)

「利用者にとって有益なサービスには変わりない」(京都大学大学院・理系)

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