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地雷を踏まない「人間関係」の上手な作り方 危機管理のプロが解説「トラブル回避のコツ」

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単純化すれば、相手との距離はこんな感じに分類されるでしょう。A、B、Cそれぞれに対応する付き合いのレベルは、次のようになります。

a 単に仕事上の時間を共有するレベル
b 仕事のみならず、さまざまな情報を共有するレベル
c 仕事のみならず、悩みを共有するレベル

もちろん、あくまでこれは自分の側のデザイン案であって、相手の側の反応を見て微修正する前の原案です。Aからスタートして、最後はCになる、ということもあります。

そんなことは誰でも無意識にやっているのでは? と思われるでしょうか。しかし、意外とそうでもないのです。というのも、人はそれぞれ習性のようなものを持っています。その自らの習性についてはあまり疑わず、当たり前のことだと思ってしまう。

すると、その習性に影響された距離感を相手との間に設定するのですが、必ずしもそれは相手にとって受け入れられるものではないことがあります。そうするとトラブルに発展してしまいやすいのです。

大物の肩を「はたいた」Aさん

例えば、私の知人にこんな人がいました。仮にAさんとしておきましょう。関西出身でとても人懐っこい彼は、相手の懐に入り込むのがとても上手な魅力的な人です。しかし、ある時、私はAさんと共通の知人からこんな苦言を呈されたことがありました。この知人は、Aさんに、その業界では大物とされる人物、Bさんを紹介したそうです。問題は宴席でのAさんの振る舞いでした。

「Aさんが、Bさんの話にツッコミを入れるまではまだいいんだけど、そのときに軽く肩をはたいたのには参った。Bさんは何も言わなかったけど、明らかに気を悪くしていたと思う」

相手にボディタッチをすることで親密さを示すタイプの人が一定数います。これはうまくいけば効果的です。また、いわゆる「関西ノリ」でいえば、Aさんのツッコミは許容範囲だったかもしれません。そういうコミュニケーションを喜ぶ相手は多いはずです。

しかし、Bさんは東京出身。しかもかなりの年配者です。AさんがBさんに対して感じる距離感と、BさんのAさんに感じるそれとにはかなりの差があったと推察されます。もちろん、相手との距離感は自分だけでは決められません。したがって、デザインするにあたっては、まず自分の習性を知り、さらに相手の習性を観察する必要があります。そのうえで距離感をはかるのです。

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【デザインの変更をすべき局面】

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