日経平均の動きが「バブル崩壊時」に似てきた? 上昇相場の先行きをチャートで徹底予測
さて、Kチャートの見方を日経平均の月足に当てはめてみましょう。現在はピンクの高値圏の上限に到達しています。よって、もしこれまでの相場基調に変化がないのであれば、月足は遠からず反落に転じることが予想されます。
一方、続騰となって高値圏を連続して押し上げるように推移するのであれば、月足は新しい上昇相場に入ることが予想されます。つまり、今は反落に転じてこれまでの相場が続くか、あるいは新しい上昇相場に入るか、まさに判断の分かれ目にきていることになります。
景気の現状は予想以上に厳しい
では、テクニカル分析で判断がつかないときは、どうすればよいのでしょう。このようなときは経済環境も確認します。投資判断は、テクニカル分析だけで決めればよいという人もいます。
しかし、テクニカル分析は、「相場で利益を伸ばし損失を限定する」ためのテクニックにすぎません。「相場で利益を伸ばし損失を限定する」という目的のためには、テクニカル分析だけでなくファンダメンタル分析も組み合わせたほうがよいと思います。長い目で見れば、株価と景気は連動しています。景気がいいときには、株価は総じて堅調ですし、景気が悪いときには軟調になります。
内閣府が発表する重要な経済指標の1つである景気動向指数(コンポジット・インデックス、先行系列)のKチャートを見てみましょう。下値圏(水色の帯)を連続して押し下げる展開となっています。つまり、景気動向指数は下降トレンドに入っています。これは、事実上景気後退局面といえるのではないでしょうか。
経済指標にテクニカル分析を当てはめるのは、筋違いと感じる読者もいるかもしれません。しかし、時系列に並んだ数字であれば、価格に限定することなくテクニカル分析を応用することができます。というのは、テクニカル分析とは、過去の推移から将来の水準や推移を予想する手法の総称で、分析対象は限定されないからです。時系列で並んだ数字であれば、テクニカル分析を使ってトレンドや転換点を見つけ出すことができます。
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