「10代の誘拐」がツイッターで相次ぐ悲しい理由 現実よりもネットの人間に心を許す子供たち

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そもそも子どもたちの世界は、学校と家を中心とした狭いものだ。さらに、友人同士でオフラインでもオンラインでも密接につながりあっている。

失言すると拡散されてしまい、一瞬で自分の居場所を失うリスクに脅かされているため、ツイッターでは複数のアカウントを使い分け、自分の本音を学校の友達に明かさない子は多い。

クラスの友達には無難なキャラクターを演じ、本音は裏垢、趣味は趣味垢、中学の友達とは中学垢、高校の友達とは高校垢で付き合うというのが一般的なのだ。

ある女子高生からは、「ネットで顔も知らない人なら、本音をぶつけられる」と聞いた。「いざとなったらブロックすればいいし、何を言っても拡散されたりしない」のが大きな理由だという。

「学校には本音を言える友達はいない。自分も言おうとは思わない」と彼女は言い切る。以前、クラスメイトに「声優になりたい」と何げなく教えたところ、知らない間に拡散されて笑いものにされていた経験がトラウマになっているという。

現実よりもネットの相手を信頼する理由

また、彼ら彼女らが「大人とは違う感覚」を持つことも原因の1つかもしれない。10代の子どもたちにとって、ネットとリアルの境界は薄い。「ネットでやり取りすれば、もう友達」「ネットでやり取りすればいい人かどうかわかる」と多くの子どもがいう。

確かに友達には言いづらいことも、ネットの知り合いには告白しやすい。人間関係のしがらみもないし、友人間に噂が広まる心配もない。しかも、普段人に言えないことを打ち明けることで、お互いの心の距離が縮まったように感じがちだ。

「会ったことがないネット内彼氏・彼女」がいるという10代もいる。「周りの友達とかには言ってないことも何でも言えるし、LINE通話もよくしているから、お互いに彼氏、彼女だと思っている」というのだ。

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