有休未消化はマネー面から見て「損」でしかない マネーハック的発想で有休について考える
ところが日本人の有給休暇の取得率は世界的にも低いことが知られています。エクスペディア・ジャパンの調査(2018年12月公表)によれば、日本の有休取得率は50%、取得日数は10日と調査対象国19カ国の中で最下位だったそうです。
取得率については3年連続最下位ということで、「取る権利はたくさんあるのに、利用していない」という実態が読み取れます。
有給休暇を取れない理由は「職場の空気」
働き方改革の名のもとで、有給休暇の取得率向上のさまざまな取り組みが企業では少しずつ進展しています。年間10日以上の年休の権利を持つ労働者に対し、有給休暇を強制的に年間5日以上取得させる法律も今年4月にスタートしました(ただし中小企業では夏期休暇などの連続休暇で強制的に取得させることもある)。違反企業は、30万円以下の罰金に処せられます。
それでもなかなか有給休暇を取れない理由の1つに「職場の空気」があります。自分だけ取ってはいけないのではないか、周囲に迷惑がかかるのではないか、というような「空気を読む」ことがあるからです。
BIGLOBEが調査した「有給休暇に関する意識調査」(2017年7月31日公表)によれば、有給休暇を取得しづらい理由の第1位は「職場に休める空気がないから」(33.6%)だったそうです。
また、若い世代(20代)については、上司・同僚が有給休暇を取らないという理由から、ほかの世代より明らかに高くなっており、周囲を気にすることが有給休暇取得の歯止めとなっていることが読み取れます。
ところが、同僚や他人が取得する有給休暇については比較的寛容であるという数字も示されていて「人が取るのは理解ができるが、自分が取るのは遠慮する」というあまりよくない構図となっているようです。
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