モノレールと新交通システムはLRTに勝てるか ゆいレール延伸、上野のモノレールは休止
LRTは一般の鉄道と同じ鉄のレールを使うだけあって、既存の鉄道への直通運転も可能だ。ドイツなどでは高速列車と同じ線路を走っている例もあるが、日本でも富山ライトレールは、JR西日本のローカル線をほぼそのまま転用して2006年に開業している。
路面を走るだけではなく、道路交通に支障のないよう、専用の軌道や、高架、地下線を走ることもできる。これに対してモノレールやAGTは、一般の鉄道との互換性がまったくない。
取り巻く環境は厳しい
また、路面電車・LRTでは中古の電車が他社に売却される例がふつうに見られるが、モノレールやAGTでは他社への移籍例は皆無。車両が老朽化して取り替えが必要になっても、新製しなければならない。
しかも構造が特殊で、かつ顧客が限られているため、車両メーカーとしても手間がかかる。スケールメリットが活かせず、製造費が高くつくのだ。上野動物園モノレールが営業を休止した理由も、新車の値段が莫大な額になると見積もられたからである。
上野動物園モノレールだけではなく、千葉都市モノレールでも、費用対効果が認められないとして、延伸計画が断念された。
ゆいレールがある那覇市でも、今後はLRTを都市の基幹交通として位置づける方針を決めたと報道された。もちろんモノレールとLRTとの間では、直通運転はできず、利用客も乗り換えが必要である。
このように、モノレールやAGTを取り巻く環境は、非常に厳しいものがあると言わざるをえない。
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