「アナ雪2」さえ油断できない中国の強烈な検閲

「クマのプー」やタランティーノも泣きを見た

中国でも公開中の『アナ雪2』だが、一方で公開されない映画も数々あった。映画市場に対する中国の厳しい検閲の内情とは? 写真は2013年公開『アナと雪の女王』より(写真:Photo12/Archives du 7eme Art)

世界第2の映画市場が、そのパワーを再証明した。『アナと雪の女王2』の公開初週末、中国では北米以外で最大の5300万ドルを売り上げてみせたのだ。

この数字は、北米を除く総合売上の4分の1、日本の売上(1800万ドル)のおよそ3倍にあたる。一時期ほどの驚異的な勢いはないにしても、中国市場の存在感は今なお無視できない。

ただし、これは偶然うまくいった例にすぎない。ハリウッドもそれは織り込み済み。今作を米中同時公開させてもらえたのも、検閲の時に思わぬ事件が起きなかったのも、運がよかっただけだ。

なぜか公開禁止なった「クマのプーさん」

「子ども向けで健全な内容のアナ雪が中国の検閲に引っかかることはないんじゃないか」と思うも人もいるだろうが、そうとは言い切れない。

例えば、同じくディズニー作品であり、2018年に公開された『プーと大人になった僕』は、中国で公開禁止処分を受けている。同作の場合、映画そのものに問題があったわけではなく、「プーさんの絵がSNS上で中国の習近平国家主席を批判するのに使われたことが原因だろう」という説が有力。

一方で、同時期にハリウッドの大作映画が複数公開予定で、単純に枠から漏れただけだとの説もある(中国では、外国映画の公開枠は年間34本と定められている)。

どちらが真実なのか? 中国政府は理由をいっさい説明しないので、答えはわからない。しかし、バイオレンスやセックス、世界の終わりなどダークなテーマを扱う作品はNG、というのは周知のことである。最近のヒット作でダークな『ジョーカー』や、下品なジョーク満載の『デッドプール』などは、中国公開はあきらめる前提で製作された。

一方で、中国市場を完全にあてにしていたのに肩透かしを食うこともある。例えば、2016年のリブート版『ゴーストバスターズ』も害がないアクションコメディー映画にもかかわらず、検閲でふるい落とされてしまった。

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