ベルギーで「日本食人気」がじわり期待できる訳 サッカーのシント=トロイデンVVが一役買う
ジャパンデーに参加したベルギー在住の日本人夫婦は、「シント=トロイデンという街で、このようなイベントが開催されてうれしいですね。ベルギーと日本の交流が深まっていくことを期待しています」と笑った。
ベルギー人のシント=トロイデンVVファンは、「日本の料理はおいしくてすばらしい。クラブのオーナーが日本人となっていい方向に進んでいる」と、試合観戦を前に興奮気味に話した。
出展者で京屋酒造社長の渡邊眞一郎氏は、世界進出のために宮崎でジンを開発。
「日本国内の市場だけでは限界があるので、以前からパリやアムステルダムに進出しています。今回のイベントはベルギーで仕掛けるためにいい機会になりましたね」と手応えを感じているようだった。
そして、もう1人の出展者でブリュッセル市内のラーメン店「KOKU RAMEN」店長の小松裕輔氏は、「シント=トロイデンの多くの人たちにラーメンを食べていただきました」と喜びを見せながらも、「日本とベルギーをつなぐために、自分にしかできないことをやっていきたい」と強く意気込み、ラーメンを通じて何ができるか模索中だという。
日本食に関するセミナーで登壇した末次庸介氏(のんべい大学オーナーシェフ)は、1977年にブリュッセル市内でレストラン運営を始め、今もなお第一線で活躍し続ける。今回のEPAの発効によって「日本食を口にする機会が増えるので楽しみ」と、新たな兆しを感じているようだった。
サッカーを通じてベルギーとの懸け橋になれるか
また、ヘルマン・リンダース氏(ベルギー・リンブルフ州知事)は、過去に兵庫県伊丹市などを訪問したことがすばらしい経験となっているという。
今後は日本とシント=トロイデンVVを通じて、「われわれの交友関係を強くして、経済関係も育てていきたいです。
ベルギーで寿司や刺し身をたくさん食べられるように、また日本でもベルギーのリンゴや梨を食べてもらいたいですね」と言うように、両国にいる消費者が互いの国の食材・食品を口にできる環境こそが望ましいと感じている。
単なるプロサッカークラブではなく、シント=トロイデンVVは、日本の食文化と食産業をベルギーで伝えることで、日本とベルギーの懸け橋となっている。日本産の食材をベルギーで認知・拡大する取り組みは両国によい影響をもたらしてくれるはずだ。
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