今では「二千円札」をすっかり見かけない背景 発行から20年余りで忘れゆく紙幣に…

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沖縄では銀行のATMでお金を引き出すと二千円札が出てくるようだが、東京ではどうだろうか? 実際に筆者が調べてみた。みずほ銀行、三菱UFJ銀行、三井住友銀行、りそな銀行で確認したが、二千円札の入金はできるものの、出金(引出し)はできなかった。いずれの銀行も窓口で両替を申し出れば可能だ。自行の口座を持っていれば一定枚数まで手数料無料という銀行が多い。

街中の自動販売機などではどうであろうか。まず、鉄道。JR東日本、京王電鉄、小田急電鉄で確認したが、自動券売機で二千円を使えた。一方、西武鉄道では使えなかった。西武の自動券売機自体は二千円札対応のようだが、画面の紙幣の種類表示のところの二千円札が「×」になっており、使えない。西武鉄道に聞いたところ、使えるようにするとお釣りとして出てしまい、これが利用者からの苦情になるからだという。バスではたいてい高額紙幣を使えない会社が多く、紙幣は千円札のみというところがほとんどだろう。

一万円、五千円の高額紙幣を使えるものは二千円札を受け付けるようだが、やはり、紙幣は千円札のみという自販機も多い。

対面販売でも試してみた。コンビニで大学生と思しきスタッフに二千円札を出してみた。お札を見て固まってしまい、ほかのスタッフに使えるか聞いていた。日本女子大学生協の販売スタッフに聞いたが、まず二千円札を出す学生はいないという。

若者は二千円札をどう思っているのか?

日本女子大、立教大学のゼミ生(20歳、21歳中心の3年生)計28名に対し、二千円札についてアンケートしてみた。発行される少し前の1998~99年頃に生まれた世代だ。

まず、二千円札を手に取ってみたことがない学生が7人いた。手に取ってみたことはあるが使ったことはない学生は15人いた。合計で22人が使ったことがないということとなり、その割合は28名中22名で、80%近い。使ったことがあるのは6名だった。

手に取ってみたことはあるが、使ったことがない学生が多かったのは、親などが持っているのを見た、アルバイト先でお客が使ったなどで、手にしたことはあるが、自分は使っていないという理由だ。

アンケートでは、もしATMやお釣りとして二千円札が出てきたらどう思うかも聞いてみた。受け取りたくないなど否定的な意見は5人。逆に、うれしい、ラッキーだと思うなど肯定的な意見が14名、どちらでもないという意見が9名だった。受け取ることを好意的に感じる者が50%を占めた。

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