上沼恵美子「関東人が知らない」圧倒的な魅力 マツコも尊敬する「関西の超大物タレント」

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武智と久保田の1件もそうだ。松本人志は「ワイドナショー」(フジテレビ系)でこの件に触れて「彼らは何より勉強不足ですよ。上沼さんがどれだけの人なのかわかっていない」と2人に苦言を呈した。ここでは、芸人の間でも世代によって彼女のことをどう評価するかが違うということが明らかになっていた。

3つの分野を制覇した超一流芸人

上沼恵美子は、姉妹漫才コンビ「海原千里・万里」の海原千里として1971年に芸能界デビューした。当時まだ高校生だったにもかかわらず、卓越した話術で瞬く間に人気者になった。下積み時代の島田紳助は、海原千里・万里の漫才を見て、セリフをすべてノートに書き起こし、その面白さの秘密を研究した。そして、それを元にして自分たちの漫才を作り上げた。あの紳助がお手本にするほど、その漫才の技術は圧倒的に優れていた。

海原千里・万里はアイドル的な人気を博していて、上沼は「お笑い界の白雪姫」と呼ばれていた。全盛期にはテレビ・ラジオのレギュラー番組を十数本抱え、歌手としてレコードも出しており、1976年にリリースされた『大阪ラプソディー』は40万枚を超える大ヒットを記録した。

その後、上沼は結婚を機にコンビを解散し、芸能界から引退してしまった。だが、1979年にNHKの朝ドラ「鮎のうた」に出演したことをきっかけに、芸能界に復帰。それ以降は、持ち前のトーク力を生かしてバラエティー番組で活躍した。1994年と1995年には2年連続で「NHK紅白歌合戦」の紅組司会を務めた。

いわば、彼女は「漫才師」「歌手」「テレビタレント」という3つの分野で頂点を極めた圧倒的な実績を誇る超一流芸人なのだ。そんな彼女に対して「偉そうにモノを言う」という批判は的外れである。なぜなら、それほどの偉業を成し遂げているのだから。

確かに、好き嫌いがはっきりしていて、ダメなものはダメと言い切る上沼の話芸が、賛否両論分かれるものであるのは事実だ。だが、それは彼女が目の前のことに本音で向き合っている証しでもある。建前を嫌い、普通の人が言いたくても言えないところまで踏み込んで話をする姿が、中高年女性を中心に圧倒的な支持を受けているのだ。

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