上沼恵美子「関東人が知らない」圧倒的な魅力 マツコも尊敬する「関西の超大物タレント」

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あのマツコ・デラックスも著書の中で上沼の大ファンであることを公言している。一時期は上沼の番組を見るために大阪移住まで考えたほどだという。

今どきの芸人の間では、誰かに対してキツいイジリを仕掛けたとしても、それを見た人が不快な思いをしないように、どこかでフォローを入れるというのがお約束になっている。誰もが多かれ少なかれその慣習に従っている。

だが、上沼はそれをやらない。非・吉本の芸人である上沼は、組織に属さないし、多数派に媚びないのだ。あくまでも自分の信念や感性に基づいて、シロはシロ、クロはクロと言い切る。その発言に対する責任もすべて自分で背負う。この潔さこそが、上沼が長年愛されている最大の理由だろう。

東京でも必ず成功する

大阪中心の活動を続けてきた上沼だが、ここへ来て新たな動きもある。11月1日には「上沼恵美子×坂上忍の東西べしゃり歌合戦」(フジテレビ系)という特番が放送された。フジテレビの番組に出演するのは約20年ぶりだという。

また、11月8日には「快傑えみちゃんねる」に松本人志がゲスト出演したことも話題になった。これらは上沼の本格的な東京進出への布石なのかもしれない。大阪ローカルタレントの「最後の大物」である彼女の東京進出が実現したら、東京のお笑い界に激震が走るだろう。

東京では、中年の女性タレントで世間のご意見番となるような存在は和田アキ子ぐらいしか見当たらない。そのポジションはまだまだ空いている。上沼のどぎつい芸風が全国の人にとって当たり前のものとして受け入れられるようになるのも、それほど先の話ではないかもしれない。

ラリー遠田 作家・ライター、お笑い評論家

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らりーとおだ / Larry Tooda

主にお笑いに関する評論、執筆、インタビュー取材、コメント提供、講演、イベント企画・出演などを手がける。『イロモンガール』(白泉社)の漫画原作、『お笑い世代論 ドリフから霜降り明星まで』(光文社新書)、『教養としての平成お笑い史』(ディスカヴァー携書)、『とんねるずと「めちゃイケ」の終わり〈ポスト平成〉のテレビバラエティ論』(イースト新書)など著書多数。

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