プラスチックごみ「再生」のまだまだ静かな歩み

P&Gが海洋ごみを容器原料とする技術を確立

海のプラスチックごみは劣化しているため、耐久性や衛生面で問題のない容器を作るのが課題だった。最終的に容器の約25%に海岸で回収したプラスチックごみを使ったという。「コストはかかったが、販売価格が従来の製品と同じになるようにした」としている。

新たなリユースビジネス

新製品「JOY Ocean Plastic」のリサイクルボトル作りに協力した「テラサイクルジャパン合同会社」のアジアリージョナルマネージャー、エリック・カワバタ氏は、11月6日の記者会見に同席し、「2年前、P&Gとテラサイクルは欧州でシャンプーの容器を海洋プラスチックから作り、変化の機運を高めた、と国連から評価された。今回、日本国内で回収、選別、リサイクル容器生産の全工程が実現できることを示せた」と話した。

11月6日の記者会見で話すカワバタ氏(撮影:河野博子)

テラサイクルジャパンは「Loop」と呼ばれる新たなビジネスモデルを提案し、準備を進めていることでも知られる。新事業の正式名称は、「リユース容器を利用した商品提供プラットフォーム」。東京都が公募した「プラスチックの持続可能な利用に向けた新たなビジネスモデル」事業者に応募し、今年8月に選ばれた。今後、都と協定を結び、都はかかった費用のうち1500万円を限度に負担する。

Loopの仕組みは、日用品や食品メーカーの参加を得て、独自のリユース容器に入れた商品を消費者のもとに届け、使い終わったら回収。空き容器を洗浄し、メーカーに届けて、メーカーに中身を充填してもらった後、倉庫に運び込み、梱包――という流れ(下図参照)で、デザイン性の高いおしゃれなリユース容器もセールスポイントの1つだ。

Loop商品の流れ(東京都がホームページ上で8月6日に公表した事業者選定のお知らせに掲載された図)

東京都の公表資料によると、Loopはニューヨークとパリで2019年から実施されており、東京では、2020年5月に事業開始の予定。しかし、カワバタ氏によると、事業開始は2020年秋以降で、それでもまだ試行段階。パリやニューヨークで始まった事業も試行段階という。

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