東芝、ヘルスケアで売上高1兆円目指す エネルギー、記憶装置に続く第3の柱に
[川崎市 20日 ロイター] -東芝<6502.T>は20日、ヘルスケア事業の戦略説明会を開き、2017年度の売上高目標1兆円を目指し、数千億円程度のM&A(合併・買収)を検討していることを明らかにした。
同社はヘルスケア事業を原発などのエネルギー事業、フラッシュメモリーなどのストレージ(記憶装置)事業に次ぐ3本目の柱と位置付け、2015年度に売上高6000億円、2017年度に同1兆円を目指している。
田中久雄社長は記者団に対し、「数十億、数百億円(のM&A)もやるが、おそらく数千億円ぐらいのM&Aが6000億円から1兆円になる過程で必要だろう」と語った。
今後は画像診断装置などの「診断・治療」に加え、病気の発症リスクを低減する「予防」、病気やけがの治癒後の「予後・介護」、生活環境を整備する「健康増進」の4分野を強化、新たにゲノム解析事業やカプセル内視鏡事業に参入する。
主力の画像診断機器事業でもシェア拡大を目指し、ゼネラル・エレクトリック(GE)
田中社長によると、2015年度売上高目標6000億円のうち、既存事業で5400億円、新規事業で600億円を計画。同席した須藤亮副社長は「各々もう少しかさ上げできるのではないか」と説明。田中社長も「6000億円までは既存事業の成長と新規事業で達成できるだろう」と自信を示した。
売上高6000億円達成時には「営業利益率は2桁にしたい」(田中社長)という。同社は今年度、ヘルスケア売上高の約1割、400億円を研究開発費に充てているが、今後もこの割合を維持しながら、市場拡大を目指す。
(志田義寧 村井令二 編集:山川薫)
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