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「ファクト」「エビデンス」至上主義者の末路 「昨年の正解」が「来年の正解」とは限らない

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  • 嶋田 毅 グロービス経営大学院教員、グロービス出版局長
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企業の場合、大企業の財務データなどはまだマシなほうなのですが、アンケートデータなどは、そもそも質問の仕方が悪かったりして、正しい結果になっていないということが少なくありません。筆者もたまにアンケートを受けることがありますが、職業柄すぐあらに目が行き、「これではファクトはわからないだろう」と思うことが現実に多いです。

また、データや情報というものは必ず担当者の意図が入ってしまうため、仮に集計や計算などにミスがなくても、「切り取られた断面」にしかすぎないという側面もあります。

「ファクト」ではあっても真実を表すものとは限らないということです。「ファクトだけを提示することで、ある人を有能に見せることもできるし、無能に見せることもできる」という言い方もあります。

意思決定や行動するスピードを遅らせることはNG

こうした中で、「ファクトが本当にファクトか?」ということにこだわりすぎることは、貴重な時間の使い方を考えると、費用対効果に見合わないことも多いのです。

もちろん、明らかに間違っている情報に踊らされるのは論外ですし、そうしたものを見極める常識やリテラシーは磨く必要があります。しかし、自分が望むファクトやエビデンスが集まらないからといって意思決定や行動を遅らせることは、変化の速い時代にはむしろ痛手となると考えておくほうがいいでしょう。

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