東京が「世界一危ない都市」と断定されたワケ 治安は「3年連続最高」でも別のリスクがある

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まことに恐ろしいことに、地震による保険金支払額でも似たような現象が起きている。

〇地震保険による保険金支払い
1. 2011年東日本大震災 1兆2833億円
2. 2016年熊本地震 3859億円
3. 2018年大阪北部地震 1072億円
4. 1995年阪神淡路大震災 783億円
5. 2018年北海道胆振東部地震 387億円
 東日本大震災は別格としても、トップ5のうち2件が昨年発生し、もう1件(熊本地震)も直近5年以内である。日本列島は、自然災害の多発時代を迎えつつあるようなのだ。

確かに日本は「治安は最高」だが・・・

それではどうしたらいいのか。さあ国土強靭化だ、30年物国債を発行して、公共事業をどんどん増やそう、という声が自民党内から湧き上がってくるのかと思ったら、意外とそうでもないようだ。災害対策も予備費から、などと言っている。10月は消費増税が行われたし、海外経済の減速も目立っている。ここは少し大騒ぎして、大型補正予算を組むくらいの方が良いのではないだろうか。

英エコノミスト誌の関係会社、EIU社が発表しているSafe Cities Index(安全都市指数)という調査がある。

この調査の2019年版では、3年連続で東京が「世界で最も安全な都市」に輝いている 。「サイバーセキュリティ」で1位、「医療・健康環境」で2位、「インフラの安全性」で4位、「個人の安全性」で4位、総合スコアでは堂々の1位である。この調査、大阪も第3位に入っており、なるほど「日本は安全な国」との印象である。

ところが英保険組織のロイズが、ケンブリッジ大学と共同で行っている都市リスクの指標もある。こちらは紛争や災害の脅威を試算しているのだが、この都市ランキングでは東京が第1位、大阪が第6位となっている 。損害保険という「危険を買う仕事」の人たちの眼には、「東京や大阪は危なっかしい」と見えているらしい。

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