リターゲティングは一度でもそのページを閲覧した場合に、違うページを閲覧すると、その広告が表示される。DSP広告では閲覧者の行動履歴を基に広告を表示する。たとえば、求職系のキーワードを検索していたり、転職先企業の口コミ情報などを閲覧している履歴があれば、ターゲットユーザーであると判断される。
「航空会社さんの会員のデータを活用した広告配信の説明をしましょう。たとえば、スキーに行く可能性がある人を閲覧履歴などから算出して、北海道にスキーに行く国内ツアーの広告を表示させます。閲覧者の属性をデータ分析を基に広告配信できるため、狙った商材を売りたい際に成果につながりやすい。実際に高い広告効果を実現できるはずです」
このようなデータをフリークアウトはためており、そのデータを活用したDMP(データ・マネジメント・プラットフォーム)事業を手掛ける株式会社 Intimate Merger(インティメート・マージャー)を他社と合弁で2013年6月に設立している。RTBという成長市場に身を置きつつ、ビッグデータ活用という次世代ビジネスにも布石を打っている。
海外の主要DSPであるRocket fuelは2013年9月にNASDAQに上場。まだ赤字ながらも時価総額約2100億円に達している。Criteoも同様にNASDAQに2013年11月に上場。約1700億円の時価総額をつける(両社の時価総額は2014年1月19日現在)。
海外でのDSP銘柄の加熱ぶりはRTB市場の伸びの期待を受けてのことであろう。日本においてはフリークアウトがこの市場を牽引し、広告会社の勢力図を塗り替えつつある。枠売りだけの広告代理店の存在意義はますますなくなっていくであろう。
推定根拠:海外のDSP事業者の期待値の高さとフリークアウトの営業利益が2ケタ億円に乗っていると推測し、PER40~50倍で推定。
(撮影:梅谷秀司)
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