長男誕生と転職とがん再発のタイミング
2017年10月、関直行さんはすい臓がんの再発を告げられた。第2子となる長男が生まれて約半年後。がんであることを明らかにして転職して約2カ月半後のことだった。
「やっぱり、そうかと思いました。数カ月前から職場でいすに座っていても、なぜか立ちくらみすることが増えていたからです。ただ、体に異変が起きている予感はありましたが、再発とまでは考えませんでした」(関さん)
前回の記事で触れたが、関さんが最初にすい臓がんの告知を受けたのが約6年前、36歳のときだ。その後、手術と抗がん剤治療を経て復職。希望した時短勤務で働いていたが、職場の人員減のために、長時間残業ありのフルタイム勤務に逆戻り。そこに、まさかの異動と降格辞令が出た。
関さんは家庭中心の働き方を実現するために、元取引先へ思い切って転職。当時は術後3年が経過していて、新しい職場では定期検査と診察時に通院許可をもらい、月1回程度の休暇申請で正社員として勤務していた。そんなタイミングでのがん再発だった。
関さんは最初の入院ですでに、すい臓の3分の1と胆のうと脾臓(ひぞう)、胃と十二指腸の一部も切除している。
「抗がん剤の副作用で、全身のしびれにも終日悩まされています。初心者が正座を1時間した後のようなしびれですね。それによって転倒する危険があり、階段の上り下りには細心の注意を払っています」(関さん)
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