菅官房長官、法人実効税率引き下げに意欲 金融政策は日銀に任せる

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デフレ脱却に自信

政府が最優先課題とするデフレ脱却について、政府・日銀の足並みがそろっていることを強調する一方、安倍政権1年目の成果のひとつとして「15年続いたデフレから脱却することができる、そういう雰囲気を間違いなく作ることができた」と述べ、デフレ脱却への自信をのぞかせた。

10%への消費税率上げ、4月増税後の情勢変化見据えて判断

一方で、2015年10月に予定される消費税率10%への引き上げの最終判断について「予断をもって言えない」としたうえで、4月に税率を3%引き上げた後に「いろいろな変化が出てくるだろう。そうしたものを見据えたうえで、判断していく」と述べるにとどめた。

安倍首相や麻生太郎財務相は、15年度予算編成に支障をきたさないために、年末に最終判断を行う方針を明らかにしている。情勢判断では、年末までに明らかになる7─9月期GDP(国内総生産)などで経済が成長軌道に戻ることが確認できるかが焦点となっている。

岩盤規制「必要と判断したものは緩和」へ

異次元緩和と機動的な財政出動で、日本経済は順調に回復してきた。一方で人口減少社会で潜在成長力を上げていくには構造改革が不可欠で、海外の投資家は、6月にまとめる成長戦略第2弾に注目している。

第1弾の成長戦略が力不足との批判に対して菅官房長官は、電力改革や減反政策の見直しに踏み込んだ実績を強調。成長戦略第2弾のカギを握るとみられる、労働・医療・農業分野などの岩盤規制に触れ「規制に守られていたものについて、必要なものについては緩和していく」と踏み込んだ。

環太平洋連携協定(TPP)が、民間投資を喚起するための成長戦略(第三の矢)のなかでも「一番高く、滞空時間の長い」矢だと期待。大詰めを迎える交渉の行方を注視した。

(吉川裕子、リンダ・シーグ 編集:内田慎一)

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