プロテイン活用が「下手な人」「上手な人」の大差 実は運動後より運動前に摂るほうが効果的

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とはいえ、普段の食事に含まれるたんぱく質の分量を把握している人は少ないはず。平均的なミドル男性の場合、食事だけで1日に必要なたんぱく質を補えているという人は限られるとも言われる。

プロテインパウダーを使って効率よくたんぱく質を摂取したいなら、まずは面倒でも自分の普段の食事に含まれるたんぱく質の分量を、大ざっぱに計算してみるとよいかもしれない。

プロテインパウダー摂取にはセオリーがある

1日に摂取すべきたんぱく質の分量はイメージできたが、ここで気になるのが摂取のタイミングだ。山本氏によれば、分量だけ満たされていればいいというわけでもないのが、たんぱく質摂取の難しさだという。

「実は、体内で一度に処理できるたんぱく質量には限界があるんです。つまり、1日分のたんぱく質をまとめて摂取しても、すべて吸収されるわけではありません。それどころか、必要以上に摂取したたんぱく質は、体外に排出されてしまうほか、脂肪に変換されてしまう恐れもあります」

宮城県に本拠を置く山本氏が運営する「プロテイン工房」では、厳選された原料を使い超小ロット生産に特化した、オリジナルプロテインのOEM供給を行っている。

また、たんぱく質は体内に貯蔵しにくい性質を持っているため、1日を通じ小まめに補給する必要があるのだとも。そうした特性を踏まえ、プロテインパウダーを摂取する際に心がけたいセオリーを山本氏に伝授してもらった。

【セオリーその1】プロテインパウダーの摂取は、1回15~20g程度を目安に

「体内で一度に処理できるたんぱく質量は40gまでといわれています。ですから1日に必要なたんぱく質をプロテインパウダーで上手に摂取するためには、何度かに分けるのが基本。1日当たり60~90gを目安とするなら、食事から摂る分を考慮して、1回15~20g程度にしておくとよいでしょう。

ただし、これはプロテインパウダーの分量ではない点に注意。プロテインパウダーに含まれるたんぱく質の比率は製品ごとに異なるので、パッケージに書かれた成分表を確認してください」

【セオリーその2】1日3回「食間」がオススメ。食事の内容で分量を調整しよう

「プロテインパウダーを摂取するタイミングに『正解』はありません。しかし、何度かに分けて摂ることを前提とすれば、1日3回くらいに分けることをオススメしています。均等に時間を空ければ、たんぱく質から生まれたアミノ酸が常に体内で満たされている状態になるので、目安としては朝食、昼食、夕食の合間、つまり『食間』に摂取するとよいでしょう。

その場合は、食事の内容も考慮して、プロテインパウダーの摂取量を調整するとベター。一般的に朝食はたんぱく質が少なめ、対して夕食は多めな傾向があるので、プロテインパウダーは逆に朝を多めに、夜は少なめにするといいかもしれませんね」

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