名門女子校の先生が教える女の子を伸ばすコツ ただ共学校に入れても異性を見る目は育たない

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女の子が「いい男」を見分ける力を養うには?(写真:Fast&Slow/PIXTA)

いま、全国の高校のうち、生徒が女子のみの学校の割合は約6.1%。男子のみの学校の2.2%よりは相対的な割合が高いが、希少な存在であることに変わりはない。女子のみの学校の数は1970年代をピークとして減り続け、現在はほぼ半分以下になっている。

男女共同参画社会実現への意識が高まるなか、当然の流れだと捉えられるかもしれない。一方で、集団としてみた場合、女子だけの集団と男子だけの集団では学び方にも違いがあると、多くの教員が声をそろえる。共学校の教員からも同様の意見を聞く。

女子校に通わせるメリット

例えば一般的に「男子より女子のほうが読解力は高い」と言われている。実際、OECD(経済協力開発機構)が行う「PISA」(学習到達度調査)の結果を男女別に集計すると、日本だけでなく世界的に見て、女子のほうが読解力は高い傾向がある。

拙著『新・女子校という選択』でもテーマにしたが、白百合学園中学高等学校の田畑文明教諭は、女子の感受性の豊かさを存分に伸ばしてあげられることが女子校の1つのメリットだと訴える。

例えば国語の物語文を読むとき、筆者や登場人物の心情の奥深くまでを読解できるかどうかで、深いレベルでの読解を水準にした授業が成り立つかどうかが決まる。田畑教諭は宗教の時間も担当している。そこでも女子の感受性の豊かさが存分に発揮されると田畑教諭は言う。

そもそも男女では好奇心を刺激する興味の対象が違うと、浦和第一女子高等学校の板谷大介教諭は言う。端的に言えば、男子は勝った負けたの勢力争いが描かれた「平家物語」が好き、女子は登場人物の微妙な心情が描かれた「源氏物語」が好きな傾向があるということだ。

当然女子校においては女子の感性に合った教材やテーマを設定しやすい。そのぶん女子校では、女子の多くが得意とする分野を直接的に伸ばしやすい、磨きやすいというのだ。

男子と女子とで違うのは授業の進め方だけではない。例えば質問に対する受け答え方。鷗友学園女子中学高等学校の大内まどか教頭は次のように説明する。

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