中川翔子「私が母にいじめを言えなかったワケ」 子どもからのSOSを見逃さないでほしい

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中川翔子(なかがわ しょうこ)/1985年東京都生まれ。2002年にデビューし、歌手・タレント・女優・声優・イラストレーターとして活躍中。いじめや引きこもりのテーマを発信し、自著『「死ぬんじゃねーぞ!!」いじめられている君はゼッタイ悪くない』(文藝春秋)がヒット中(撮影:今井康一)

――中川さんは、お母様ととても仲がいいですよね。いじめられているとき、お母様へのSOSは出せましたか。

「学校に行きたくない」とは言えました。けれど、靴を隠されたり、いじめられていることは伝えられませんでした。すると母は「義務教育なんだから、授業はちゃんと受けなきゃだめ!」と部屋に閉じこもっていた私に馬乗りになって、私のことを引っ張ったんです。

――中川さんがいじめを受けた学校は、お母様の母校でもある私立中学でした。「子どもによりよい環境を」と用意した環境ですし、学校に行きたくないと言われて驚いてしまったんでしょうね。

母とは何でも話せる関係で、母の中学時代の楽しかった思い出話もずっと聞いていました。だからこそ、言い出せなかった部分はありますね。大人になってからも、いじめの詳細は話していなかったので、今回の本のゲラを見せたらびっくりしていました。

――お母様も、最終的には学校に行かない選択を受け入れて、中川さんを休ませたんですよね。

そうですね。シングルマザーで、夜も遅くまで働いて疲れていたはずなのに、帰ってからは私と一緒にゲームをしたり、大好きなブルース・リーの話をしたり、ずっと遊んでくれました。私も母と過ごす時間が支えで、仕事から帰ってくるのを寝ないで待っていました。

いじめられている子どもは、学校ではつねに戦っています。気を抜ける場所で、信頼できる相手と一緒に笑い合う時間は本当に大事です。親御さんは、理由は聞かなくてもいいから、まず心を守って肯定してあげてください。

一生消えない傷を負うのはいつも被害者だからこそ…

――親が、子どものいじめを察知するにはどうしたらいいでしょうか。

もちろん、ただ怠けて「学校に行きたくない」と言っているケースはダメです。学校はあくまで、学びに行く場所ですから。でも、精神を追い詰められた子が言う「行きたくない」は、さすがにわかると思います。ちょっと様子がおかしいなと思ったら、まずは子どもに対して「あなたの味方だよ」「大人になってからも楽しいものだよ」ということを、とにかく伝えてほしいです。

――いじめかどうかよくわからないが「疑わしい」段階では、どうしたらいいでしょうか。親も、過干渉になりすぎないかと及び腰になってしまうケースもありそうです。

いじめの加害者グループって、先生の前ではいい子だったりするんです。だから学校も把握しにくかったり、もみ消してしまったりすることもある。いじめは暴力だけではありませんが、いずれにせよ一生消えない傷を負うのはいつも被害者。完全にいじめられ損なんですよ。だからこそ、大人が全力で、いじめられている子を守る姿勢が必要です。この意識は、親御さんや先生、周囲の大人全員に持っていただきたいですね。

『「死ぬんじゃねーぞ!!」いじめられている君はゼッタイ悪くない』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします)

――いじめから子どもを自衛する手段は。

「いじめとは関係づけられなかった」という曖昧な理由で、いじめの事実を学校側が伏せてしまうケースはたくさんあります。「これをされました」という証拠を残しておくことが大切です。

スマホで会話を録音するのも、アリですよね。いじめって、突き詰めていくと弁護士に相談して有罪になったりすることもあるんです。海外だと、いじめ加害者のほうを転校させる事例も多くあります。いじめ被害者は悪くない。学校側は「加害者の更生のために」と言わないで、退学などの厳しい処分にしてほしいですね。

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