乗車でポイント還元「Suica」新サービスの狙い モバイルの還元率高め、カード型から誘導?

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

関東圏ではSuicaを利用できる範囲が広く、特急利用の際もモバイルSuicaと「えきねっとチケットレスサービス」を利用すると、1回の利用でかなりのポイントを貯めることができる。

例えば新宿―松本間は乗車券が4070円のため、モバイルSuica利用で81ポイントになる。さらにチケットレスの特急料金2450円でもらえる「えきねっとポイント」30ポイントをJRE POINTに換算すると75ポイントとなり、モバイルSuicaの分と合わせれば156ポイントになる。

2020年春には「タッチでGO!新幹線」の利用でもモバイルならば2%還元ができるようになり、同年12月以降には同一区間の繰り返し乗車でもポイント還元が可能になる。さらに、2021年春には「えきねっとポイント」がJRE POINTと統合予定だ。同時期からは、JR東日本の新幹線を利用する際、ポイントによってアップグレードしたり、同社の新幹線・特急に乗車できる特典チケットと交換できたりするようにもなる。

他社にもあるポイントサービス

ICカードで鉄道を利用した場合、乗車に応じてポイントを付与するサービスは、すでに複数の鉄道事業者が導入している。

たとえば、東京メトロは「メトロポイントクラブ(メトポ)」というサービスがあり、登録したPASMOで定期券区間以外を使用するとポイントが貯まる。乗車距離に関係なく1日3ポイント、土日祝はプラス4ポイント、1カ月に10回乗車するごとに10ポイント加算され、貯まったポイントはPASMOにチャージできる。また、東京メトロのクレジットカードでもポイントサービスが行われている。

都内の地下鉄でいえば、都営交通にも「ToKoPo」というポイントサービスがある。都営地下鉄や日暮里・舎人ライナー、都電荒川線に乗車するとポイントが貯まり、都営バスは乗り継ぎでもポイントが加算される。

首都圏以外でもポイントサービスがある。JR西日本は、ICOCAで鉄道を利用した場合に「ICOCAポイント」が貯まるサービスを行っている。1カ月の間に、特定の時間帯・区間の4回目以降の利用で運賃の30%もしくは50%のポイントが貯まるほか、同じ運賃の区間の11回目以降の利用で1回ごとに運賃の10%のポイントが貯まるという仕組みだ。JR九州のSUGOCAも1回の乗車につき1%がポイント(JRキューポ)として貯まる。

次ページJR東日本の強みは「モバイル」対応
関連記事
トピックボードAD
鉄道最前線の人気記事