『逆転裁判』が宝塚歌劇で大盛況、ヅカと人気ゲームのコラボ《NEWS@もっと!関西》


 関係者はその場で、逆転裁判のユーザーの反応を体感して、それが新鮮だったようです。当日のお客さんの約7割が女性でした。ユーザーが微笑みながら音楽に感動している姿に、「自分たち(=宝塚の世界)とつながっていける」との確信があったのではないでしょうか。そこからは2~3カ月の間にトントン拍子ですべてが決まっていきました。

--今回のコラボレーションはソフトの販売面にも寄与しそうですね。

逆転裁判のユーザーの方から、「すごくいい舞台だった」と。宝塚さんが我々のゲームソフトの世界を(ゲーム内容になるべく忠実に)丁寧に再現してくださったので、ユーザーの方には楽しんでいただけた、と思います。「DVDで見たい」という声もありますよ。

一方、今回の公演がきっかけでゲームソフトの逆転裁判を知ってくださる宝塚ファンの方も少なくないのではないでしょうか。舞台を体感されたあとに、ソフトを購入してくださる。そうすると、また違った楽しみ方になるでしょうね。

--そもそも、ユーザーの女性比率が高いのはなぜですか?

逆転裁判は携帯型ゲーム機「ニンテンドーDS」向けですが、DSは女性を含めて広いユーザー層に支持されています。逆転裁判は、その広範囲のユーザーに楽しんでいただけるのではないかと想定し、年齢を問わずに売っていこうと考えました。意識をして女性誌などに広告を出稿したりもしました。

それでも、2001年に投入したシリーズ1作目は当初、男女比率が8:2でした。ただ、難しい操作もいらないし、ストーリーの展開に伴って少しずつ謎を解いていくソフトなので、飽きることなくゆっくり遊べる。女性にも必ず響くハズだ、と。

そのうちに口コミで広がり、女性の比率がどんどん広がった。今では男女比率が6:4にまでになりました。教育ソフトではないエンターテインメント系のソフトとしては、これほど女性比率が高いのは珍しいですよ。

--今後の逆転裁判の展開を教えてください。

今年5月に、主人公のライバルである検事をメインキャラクターに据えた「逆転検事」を発売します。検事はキャラとして人気があったのですね。(5月にスタートする)裁判員制度はまったく意識していませんよ。たまたま発売時期が重なっただけ(笑)。シリーズとしてもう一本、新しいブランドを浸透させて欲しいと願っています。主要市場は日本になるでしょうね。
 

松川氏へのインタビューの後、続編の「逆転裁判2」が8月20日から宝塚で公演されることが公表された。ゲーム業界の枠を飛び越えたユニークな試みは、カプコンと宝塚双方のファン層拡大につながるであろう。


松川美苗●まつかわ・みなえ
 1975年生まれ。1998年園田学園女子大学卒業後、2002年5月カプコン 入社。2006年4月編成部編成室プロデューサーに就任。その後、「ヴァンパイア クロニクル ザ カオスタワー」「逆転裁判 蘇る逆転」「逆転裁判4」などを手がける。

(梅咲恵司 =東洋経済オンライン)

(ポスター写真:(C)宝塚歌劇団)

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