「東京都のブランドロゴ」はなぜ2つもあるのか ビジネスパーソンにも「デザイン力」が必要だ
なぜ新しいブランドロゴが必要だったのか
東京オリンピックまで、ついに1年を切りましたが、みなさんは、オリンピックに向けて立ち上げた「東京ブランドロゴ」のアイデンティティーデザイン(ブランドを象徴する意匠デザインのこと)である「&TOKYO」が見直され「Tokyo Tokyo old meets new」が新たに作成されたことはご存じでしょうか(サイトはこちら)。
舛添前都知事時代に始まった「&TOKYO」キャンペーンについては、一部報道によるとデザイン料やPR活動費に28億円の費用をかけたとも言われています。しかし小池都知事は、『& TOKYO』を世界の方々がどのくらい認識しているのかと疑問を示し、検討会での議論を経て、新たなキャッチフレーズとロゴがつくられました(「& TOKYO」も継続して使われています)。
このリリースには、「なぜロゴの見直しに至ったのか」についての言及は一切なく、あくまで「都民の皆さまのご意見を参考にアイコンとキャッチフレーズを決定したこと」のみが記載されています。2つのロゴの違いや、なぜ「&TOKYO」ではいけなかったのかの説明もありません。
ここには、「デザインの本質」ともいうべき、作って終わりではなく、活用のフェーズにこそ意義があるという「デザインの運用の原則」に対する理解不足があるように思います。
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